私の現場日誌

デザイン住宅に思う。①

Date : 2012.06.16 / Category :

?住宅のデザインで提案 作る側から一番簡単な住宅とはといえば多分に今現在デザイン住宅と言われているものをそのまま作ることなのではないかと思います。

なぜなら 今デザイン住宅と言われているほとんどのデザインが欧米に多いのゲストハウスの焼き直し アレンジであるため 生活よりもお客に驚いてもらうための工夫 色遣いがされています。

白を基調として緊張を強いるようモノトーンの色遣いと 端部にエッヂ感を出してしまえば、最初に足を踏み込めば はっと思ったり、拡がりがあるなと感じるようにできています。

そしてもう一つ、最初にこれを採用してしまえばその後に選ぶ素材、色、ファニチャーが極端に限られるので設計者は楽になり 「もうこれしかないでしょ」で決めることができます。

けれどその住まいのために調度品 嗜好が限定されていったり 時とともに陳腐化していく住まいには疑問があります。 年月と変わってゆくライフスタイルに耐えながらデザインに優れた住宅が必要です。

本当にゲストハウスを建てるのならいいのですが、住まいを創ってそこに住むのですから設計者はもっと気遣いをすべきではないかと思います。 お客様が望んでいるからと言ってしまえば逃げです。 お施主様は何十年も住み続けることを踏まえせめてメリット デメリット両方を話してから方向を決めるべきです。

設計者は目の前のお施主様の10年20年後にも耐えうる住宅設計を考え抜くべきだと思います。

そのお施主様のオンリーワンを創らせてもらうのですから。